2022年12月 後遺障害の基礎知識 2022年12月21日 搭乗者傷害特約の後遺障害保険金とは?請求方法・必要書類・時効(3年)と取りこぼし対策 後遺障害認定後に受け取れる保険金は一つではありません。 交通事故で後遺障害等級が認定されると、多くの方は 「自賠責保険からの保険金」や「相手方への損害賠償」 だけを思い浮かべます。 しかし実際には、それとは全く別枠で受け取れる保険金が存在します。それが、ご自身の自動車保険に付帯されている「搭乗者傷害保険の後遺障害保険金」です。 この保険金は、 相手方の過失割合に関係なく 示談の進行状況にも左右されず 後遺障害等級が認定されれば請求可能 という非常に重要な給付ですが、請求されずに見過ごされてしまうケースが非常に多いのが現状です。 後遺障害の相談って、みなさん「賠償金」の話だけで頭がいっぱいになりがちなんです。でも少ないですが、「自分の保険の請求漏れ」です。ここを取りこぼすと、普通に数十万円単位で損します。 搭乗者傷害保険とは「自分のための保険」 搭乗者傷害保険とは、事故の相手ではなく、自分自身(運転者・同乗者)を守るための保険です。 自分の車に乗っていた人が対象 相手が無保険でも支払われる 過失割合が100%自分でも支払対象 つまり、賠償責任とは切り離された「定額給付型」の保険という位置づけになります。 搭乗者傷害保険の強みは、相手がどうとか、過失割合がどうとか、示談が進んでるかとか、そういう“揉めポイント”と無関係に動くところです。認定さえ取れていれば、生活費の足しとして早めに受け取れる可能性がある。ここは被害者の方にとって実務的にかなり大きいです。 搭乗者傷害の後遺障害保険金は「定額」で支払われる 搭乗者傷害保険の後遺障害保険金は、損害額を積み上げて計算するものではなく、加入時に設定した「死亡・後遺障害保険金額」を基準に、等級ごとの割合で支払われます。 等級別の支払割合(一般的な例) 後遺障害14級:死亡保険金額の4% 後遺障害12級:死亡保険金額の10% 後遺障害9級:死亡保険金額の20%前後(※保険会社・契約内容により異なる場合あり) 具体例 搭乗者傷害の死亡・後遺障害保険金額:1,000万円 後遺障害14級が認定された場合→ 40万円が支払われる これは、 自賠責保険(14級:75万円) 相手方への賠償金 とは完全に別枠で支払われるお金です。 相手方賠償とは全く別の給付である点が重要 搭乗者傷害保険の後遺障害保険金は、 相手方との示談とは無関係 相手保険会社の判断とは無関係 過失割合による減額なし という特徴があります。 そのため、 示談が長期化している間の生活費補填 治療終了後の精神的・経済的な支え 後遺障害が残ったことへの即時的な補償 として、非常に実務的な意味を持つ保険金です。 請求できるのに「請求されていない」ケースが多い理由 搭乗者傷害の後遺障害保険金は、自動的に支払われるものではありません。 次のような理由で、請求されずに終わってしまうことが多くあります。 そもそも搭乗者傷害保険の存在を知らない 自賠責や示談金と同じものだと誤解している 保険会社から積極的に案内されない 後遺障害認定と紐づくことを知らない 結果として、数十万円〜百万円単位の保険金を受け取らずに終わってしまうことも珍しくありません。 搭乗者傷害保険にも時効がある点に注意 搭乗者傷害保険の請求には、保険法上の消滅時効が存在します。 一般的には、 保険金請求権の時効:3年 とされており、後遺障害等級が認定された後、長期間放置していると請求できなくなる可能性があります。 「後でまとめて請求しよう」と思っているうちに、気づいたら時効を迎えていたというケースも実際に発生しています。 「3年もあるなら大丈夫」と思われるんですが、後遺障害の手続や示談で長引くと、体感は一瞬です。あと、事故から何年・認定から何年、どこを起点に考えるかで混乱も起きやすい。だから僕らは、認定が出た時点で「搭乗者傷害・人身傷害・特約」をまとめて棚卸しします。時効でゼロになるのが一番もったいないので。 ご自身の保険の請求も忘れずに 自賠責保険への被害者請求 相手方賠償の前提整理 搭乗者傷害保険・人身傷害保険などの請求漏れチェック まで含めて、「本来受け取れるはずのお金を取りこぼさない」視点を持つべきです。 搭乗者傷害保険は「後遺障害認定」とセットで考えるべき 搭乗者傷害の後遺障害保険金は、後遺障害等級が認定されて初めて請求できる保険金です。 つまり、 等級認定に失敗すれば請求できない 等級が1つ違えば、受取額も大きく変わる という性質があります。 その意味でも、 後遺障害認定そのものの成否が、受け取れる保険金総額を左右する と言えます。 搭乗者傷害の後遺障害保険金は「知っているかどうか」で差がつく 搭乗者傷害保険は自分のための保険 自賠責・賠償金とは完全に別枠 等級に応じて定額で支払われる 請求漏れが非常に多い 時効があるため早期確認が重要 後遺障害が残ったにもかかわらず、本来受け取れるはずの保険金を受け取れていないという事態は、決して珍しいものではありません。 後遺障害・保険金請求でお悩みの方へ 後遺障害等級が適正か不安 保険会社から十分な説明を受けていない このようなお悩みがある方は、後遺障害認定と保険実務に精通した専門家に一度ご相談されることをおすすめします。 後遺障害異議申し立て 2022年12月19日 後遺障害の異議申し立て・再申請とは?認定率は?非該当の示談金や失敗例 後遺障害等級の申請を行ったからといって、必ずしも被害者が納得できる結果が得られるとは限りません。 「症状が明らかに残っているのに非該当とされた」「実際のつらさが評価に反映されていない」 このようなケースは、決して珍しいものではありません。そうした場合に利用できる制度が、「後遺障害異議申し立て(再申請)」です。 後遺障害異議申し立てとは、一度出た後遺障害等級認定の結果に不服がある場合、新たな資料や医証を添えて、再度認定を求める手続きをいいます。 非該当って通知が来た瞬間、正直、頭が真っ白になりますよね。痛みや不安が消えたわけじゃないのに、紙一枚でないことにされる感覚…!そこに耐えながら生活してる方が多いです。でも、制度上は「次に何を足せば評価が動くか」で再度勝負ができます。 「目に見えにくい後遺症」は、初回申請で正しく評価されにくい 画像検査や数値で明確な異常が確認できる後遺障害と比べて、 頚椎・腰椎捻挫後の頚部痛・腰部痛 手足のしびれや痛み 頭痛、めまい、吐き気 高次脳機能障害 反射性交感神経性ジストロフィー(CRPS) といった、いわゆる「目に見えにくい後遺症」は、症状の実態がそのまま後遺障害等級として反映されにくい傾向があります。 これは、「症状が軽いから」ではなく、症状を裏付ける医証や説明資料が不十分なまま申請されているというケースが非常に多いためです。 事前認定1回だけでは、実態が評価されないことが普通です 石澤法務事務所では、「目に見えにくい後遺症」については、事前認定1回のみで適正な評価がなされない場合がほとんどと考えています。 実際に、 初回は非該当 異議申し立てで資料を整え直し、等級認定 というケースも、多く存在します。 そのため当事務所では、初回の認定結果に納得がいかなかった方からの異議申し立てのご相談・ご依頼も数多くお受けしています。 異議申し立てで、症状の実態の説明・証明が必要 むち打ちなどの目に見えにくい後遺症で苦しんでいる被害者の方が、事前認定で納得のいく結果を得られない最大の理由は、症状の実態を説明・証明するための資料が不足していることにあります。 後遺障害等級認定は、「つらい」「困っている」といった主観的な訴えだけでは評価されません。 あくまでも、 医学的にどのような症状が どの程度、 どのように継続しているのか を、客観的な医証として示すことが求められます。 異議申し立てで最も重要なポイント 異議申し立てを行う際に最も重要なのは、なぜ前回の認定結果が非該当、または低い等級になったのかを正確に把握することです。 認定理由を分析せずに、 異議申立書だけを提出する 加害者や保険会社の対応への不満を訴える といった方法では、認定結果が覆る可能性は極めて低いと言わざるを得ません。 後遺障害等級として評価されるか否かは、本当に症状が身体に残っていることを、どの医証で、どう裏付けるかそこにすべてのポイントがあります。 異議申し立てでは「新たな医証」が不可欠です 異議申し立て(再申請)は、単なる「再チャレンジ」ではありません。 前回の申請時には提出されていなかった、 医師への照会・回答書 症状の推移を補足する診療記録 検査結果の追加・再整理 認定基準を踏まえた医学的説明資料 など、新たな医証を整えたうえで申請することが不可欠です。 これらを戦略的に整え直すことで、認定機関が症状の実態を正しく把握できる可能性が高まります。 後遺障害の専門家である石澤法務事務所なら認定率72%の実績 後遺障害異議申し立ては、通常の後遺障害申請以上に、自賠責保険の後遺障害認定実務への深い理解が求められます。 特に、 どの点が否定されたのか どの資料が不足していたのか 次に何を補強すべきか を正確に見極めるには、過去の認定事例・非該当理由・認定傾向を踏まえた分析が不可欠です。 そのため、異議申し立て(再申請)を検討される場合こそ、後遺障害実務に精通し、認定率72%を誇る石澤法務事務所への相談を強くお勧めします。 あきらめる前に、異議申し立てという選択肢を 一度「非該当」と判断されたからといって、それが必ずしも「後遺障害が存在しない」ことを意味するわけではありません。 資料の不足や説明の不十分さによって、実態が正しく評価されていない可能性もあります。 「もうダメだ」とあきらめてしまう前に、後遺障害異議申し立てという制度があることを、ぜひ知ってください。 1